江戸錦の特徴と飼い方

江戸錦はランチュウのように背びれがなくお腹周りも丸いが、頭部の肉瘤がないという特徴を持った金魚です。今回は、江戸錦の特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。

江戸錦とは

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江戸錦は、ランチュウと東錦を交配し固定化させた品種です。背びれがないという特徴など体型はランチュウと同じで、体の色が東錦と同じモザイク透明鱗のキャリコ(三色)柄をしています。そのため、キャリコ柄を持った品種特有の独特の色合いや模様の組み合わせなどを楽しむことができるためランチュウ系統の中でも、一目置かれる品種です。通常の江戸錦は、ランチュウの特徴である尾びれが短い部分を引き継いでいるのですが、稀に東錦の特徴を引き継いで、尾びれが長い個体が生まれることがあります。そのような特徴を持った個体は、京錦と呼ばれています。

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江戸錦の成り立ち

江戸錦は、1951年(昭和26年)二代目秋山吉五郎氏によって作られた金魚です。その後、昭和32年に産地の名前にちなんで江戸錦と命名されました。江戸錦を固定化させて、改良を進めるときに背びれを持つ東錦と背びれを持たないランチュウを交配させると背びれがない個体が潜性(劣性)になります。通常魚類は背びれがあるものなのでその中で背びれがないという特徴をとどめること自体が長い年月と確実な選別淘汰を必要とし根気がいる作業になります。1960年(昭和35年)に二代目秋山吉五郎氏が亡くなってからは、三代目秋山吉五郎氏が引き継ぎ、1962年(昭和37年)に当時の東京都水産試験場に改良を委ねることになり、当時の所長である長沢兵次郎氏が1965年(昭和40年)から改良に携わるようになりました。1967年(昭和42年)には、採卵で得られる稚魚の7割がモザイク透明鱗で、5割が背びれがない個体を出現させることができるようになりました。この段階に来るまでに、15年以上の年月が掛かっていることになります。現在では、愛知県弥富市や埼玉県坂戸市など全国各地で養殖されるようになりました。

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江戸錦の楽しみ方

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江戸錦の楽しみ方は、ランチュウから引き継いだ特徴と東錦から引き継いだ体色です。それらを楽しむのであれば、水槽などで横から観賞する方法(横見)のほうがオススメです。横見で鑑賞することで、ランチュウの特徴である背びれがない部分と、光などに当たることでさまざまな模様と多種多様な色を生み出してくれるキャリコ柄を一度に見ることができます。横見よりも鉢などに入れて上から見る方法(上見)で見ることで、ランチュウ本来の美しさを見ることができるのでランチュウの一つとして楽しみたい方にはオススメです。

混泳させる際のポイント

他の金魚などと混泳させる際に何の種類が良くて何の種類が良くないのか不安になることがあります。まず、金魚全般に言えるのは他の種類と混泳するときにこれとこれは絶対にダメであるという禁止は存在しません。ですので、飼う金魚の性格や環境などによってはダメだと言われている種類同士でも仲良く生きていることもあります。ただ、金魚同士にも相性というものはあります。相性が悪い金魚同士を入れた場合に、すぐに喧嘩をしたり、または片方の金魚だけがエサを独占してしまう可能性が高くなります。なので、あまり相性が悪い金魚同士を入れるのは避けるべきではありますが、最初に説明したとおり金魚同士に禁止は存在しませんので、どうして混泳させてみたい方は混泳させても良いのかもしれません。では、和金と相性がいい金魚と相性が悪い金魚の説明をしていきます。

相性のいい金魚

江戸錦と最も相性がいい金魚は、蘭鋳(ランチュウ)や桜錦(サクラニシキ)などのランチュウ型の金魚です。江戸錦という品種が泳ぎがとても苦手な品種であるので同じく泳ぎが苦手なランチュウ型の金魚であれば、エサを先に食べられることや他の金魚に追われてストレスを感じることが少なくて済むのでオススメです。
・蘭鋳について
・桜錦について
・ランチュウ型について

相性が悪い金魚

江戸錦と相性が悪い金魚は、和金(ワキン)やコメットなどの和金型の金魚です。和金型の金魚は、動きが機敏で短期間で大きくなる種類が多いです。もし和金型の金魚と混泳される際には、江戸錦がエサなどを他の和金型の金魚に食べられて、体の差が離れていく可能性があるので気をつけるようにしてください。
・和金について
・コメットについて
・和金型について

江戸錦を飼う際の注意点

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江戸錦は、飼い方などはランチュウと同じですが、ランチュウにはないキャリコ柄という特徴を持っているのでランチュウとはまた違う魅力があります。そしてキャリコ柄という体色はその特徴から見る角度や見る人によって印象が大きく変わる柄なので、人によって好き嫌いが別れやすいです。それは、キャリコ柄を持っている品種全部に言えることでもちろん江戸錦にも言えます。例えば、赤の部分が多い人もいれば、白または黒が多いほうがいい人もいます。ですので、江戸錦を飼う際には飼う人の個性が出やすいです。江戸錦は、一般的に流通量が多い品種とは言えません。もし、飼ってみたい方などは専門店などで店員さんに江戸錦がはいってくるのかどうかを一言聞いてみることをオススメします。

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