カワムツの特徴と飼い方

カワムツは、東アジアにある中国や朝鮮半島や日本の長野県・愛知県・静岡県を流れる天竜川と能登半島より西側の本州、四国、九州の河川や湖沼に生息しているコイ目コイ科カワムツ属で、腹部が白っぽく背面に褐色や黄褐色があり、体側中央に暗い藍色の縦縞を持った川魚になります。今回は、そんなカワムツの特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。

カワムツとは

カワムツは、コイ目コイ科カワムツ属に属しています。カワムツの生息地は、東アジアにある中国や朝鮮半島や日本になります。日本では、長野県・愛知県・静岡県を流れる天竜川と能登半島より西側の本州、四国、九州の河川や湖沼に生息しています。カワムツは、胴体に対してひれが小さく、側扁が弱いために体幅が大きいのが特徴的です。体色は腹部が白っぽく背面に褐色や黄褐色があり、体側中央に暗い藍色の縦縞が一本あります。カワムツは地域によって様々な呼び方があります。例えば、近畿地方ではモト、琵琶湖周辺ではムツやモツ、九州ではアカバエやヤマソなどがあります。

カワムツの飼い方

カワムツは、飼育の仕方さえ知っていれば飼育は簡単な種類になります。カワムツの寿命は、約3〜5年になります。また、体の大きさは約10〜15cmになります。ただし、寿命も体の大きさも飼育する環境やエサなどによって変化します。水質は弱アルカリ性から中性を好み、pHであれば7.0～8.0を特に好みます。水温は、5～25℃の間であれば生きることが出来ます。

混泳させる際のポイント

混泳について、まずカワムツの性格は、温和な性格になります。そのため、同じサイズ感の種類やバラタナゴなど中型サイズの種類と混泳させるのもオススメです。カワムツは、雑食性なので小型の種類と混泳した場合には追いかける場合があるので注意が必要になります。また混泳させる個体が縄張り意思が強い種類や追いかける種類であればカワムツがストレスで弱ってしまう場合があるので注意が必要です。もし混泳させるのが心配な方は、水草などの水生植物を多めに入れて隠れ場所を作るなど工夫してあげるのをオススメします。

産卵についてのポイント

カワムツを飼育していると繁殖させたいと思う方も少なくありません。カワムツは、自然界であれば5月～8月頃産卵します。飼育している場合には、水温が20度前後になったタイミングが産卵の合図になります。産卵の時期になると、オスは頭部の下側と腹部に赤色の婚姻色が出ていきます。頭部と尻ビレにごく小さな追星が出てきます。メスは、卵管と呼ばれる黒い管を尻付近から伸ばします。成熟したオス・メスがいる場合には、浅瀬の砂利などに産卵します。水温が25℃の場合には、およそ24時間で孵化します。稚魚の頃は他の種類と同じようにヨークサック（親からもらった栄養）を消費し、その後は稚魚用のエサなどを与えるようにしてください。その後稚魚は1年で2〜7㎝、2年で7～13㎝、3年で11～15㎝程に成長します。

カワムツを飼う際の注意点

カワムツは、腹部が白っぽく背面に褐色や黄褐色があり、体側中央に暗い藍色の縦縞が一本ある川魚になります。自然界では岩などが点在する場所や、柳などの岸辺の植物が水面に覆いかぶさっている場所を好み、警戒心が強く、人などが近づくと素早く岩の隙間や植物の陰などに隠れるので見つけるに苦労する場合が多いです。また水がキレイな場所を好む傾向にあるので上流の浅瀬などで探すとあっさりと見つける事ができる場合があります。カワムツは雑食性で、水草や藻類、水生昆虫や底生動物、小魚などを捕食します。昔ながらの日本の生態系を考える上では、必要不可欠な存在なので教育の面においても重要な川魚になります。もしカワムツに興味がある方は、ぜひ一度専門店などで見てみることをオススメします。