ヤリタナゴの特徴と飼い方

ヤリタナゴは、東アジアにある朝鮮半島西部と日本の本州、四国、九州北部に生息しておりコイ目コイ科アブラボテ属で、銀白色を基調として背の部分を青色を帯びたような褐色をしているのが特徴的な川魚になります。今回はそんなヤリタナゴの特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。

ヤリタナゴとは

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ヤリタナゴは、コイ目コイ科アブラボテ属に属しています。ヤリタナゴの生息地は、東アジアにある朝鮮半島西部と日本の本州、四国、九州北部などになります。関東では茨城県の霞ヶ浦や千葉県の手賀沼、関西では滋賀県の琵琶湖が有名な生息地になります。ヤリタナゴは、体高が低く側扁しています。。その見た目からヤリ(槍)タナゴと名付けられました。体色は銀白色を基調として背の部分を青色を帯びたような褐色をしているのが特徴的です。国内に生息しているタナゴ類の中でもっとも広く分布して種類になります。

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ヤリタナゴの飼い方

ヤリタナゴは、飼育の仕方さえ知っていれば飼育は簡単な種類になります。ヤリタナゴの寿命は、約2〜4年になります。また、体の大きさは約8〜10cmになります。ただし、寿命も体の大きさも飼育する環境やエサなどによって変化します。水質は弱アルカリ性から中性を好み、pHであれば7.0~8.0を特に好みます。水温は、5~25℃の間であれば生きることが出来ます。

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混泳させる際のポイント

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混泳について、まずヤリタナゴの性格は、温和な性格をしています。ただしヤリタナゴよりも小さな個体に対しては追いかける場合があるので中型サイズの種類と混泳させるのをオススメします。また、同じタナゴの仲間でも小型の種類に関しては混泳を控えるようにしてください。それは、繁殖時期になると二枚貝に産卵しますがお互い産卵したい場合にケンカすることが多く小型の種類がうまく繁殖できない場合があります。どうしても入れる場合には、細心の注意をして飼育するようにしてください。

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産卵についてのポイント

ヤリタナゴを飼育していると繁殖させたいと思う方も少なくありません。ヤリタナゴは、自然界であれば春頃産卵します。飼育している場合には、水温が20度前後になったタイミングが産卵の合図になります。産卵の時期になると、オスは背中や腹部に虹色の婚姻色を出します。体全体が暗緑色になり、エラ蓋後部が色鮮やかな朱色に染まり下腹部および腹ビレ・尻ビレは黒くなります。メスは、卵管と呼ばれる少し短めの黄色っぽい管を尻付近から伸ばします。生後一年ほどで卵管も出て産卵出来る様になります。
タナゴは、メダカや金魚のような他の観賞魚が水草に産卵するのに対して二枚貝に卵を産み付けます。この産卵方法は、タナゴの繁殖に挑戦する上で最大の壁になります。それは、水草と違って二枚貝という生き物を飼育しなければいけないからです。もしタナゴが産卵した二枚貝が卵が孵化する前に死んだ場合には、卵も一緒に死んでしまうからです。また二枚貝を取り扱っている専門店が、水草などに比べて少ないのも苦労するポイントです。タナゴの産卵用の二枚貝として用いられる種類として、マツカサガイ、ドブガイ、カワシンジュガイ、イシガイなどがあります。分からない場合には専門店などで聞いてみるのをオススメします。タナゴを繁殖させたい場合には、まず二枚貝を探す所から始まります。
二枚貝が水槽の中に入っていると、メスは卵管を用いて貝のエラに卵を産み付けます。オスはメスが卵を産み付けた直後に精子をかけて受精させます。産卵してから約3~4日程度で孵化し、1週間程でヨークサック(親からもらった栄養)を消費し、20日程度で1cm程度に成長して、貝から出てきます。この時に稚魚のヒレに貝の子供が付いていることがあリます。タナゴが貝を利用するように、貝もタナゴを利用して生息域を広げるような関係性で成り立っています。卵を産み付けた後の二枚貝をオスが守る事がありますが、稚魚が食べられる事が多いので、水槽などで飼育している場合には産卵を確認したら貝だけを別の水槽に移動する事をオススメします。タナゴの産卵が成功するかどうかは、二枚貝をどれだけ安定して飼育することが出来るかにかかっているので、心配な方や二枚貝と扱いに自信がない方はタナゴが産卵する直前に、専門店で二枚貝を購入するようにすることをオススメします。

ヤリタナゴを飼う際の注意点

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ヤリタナゴは、体色は銀白色を基調として背の部分を青色を帯びたような褐色をしているタナゴになります。また国内に生息しているタナゴ類の中でもっとも広く分布して種類になります。そのため身近な河川にも生息している場合があります。ただ近年外来種の影響などにより生息域が減少している傾向にあります。また昔ながらの日本の生態系を考える上では必要不可欠な存在なので教育の面においてもとてもオススメの川魚になります。もしヤリタナゴに興味がある方は、ぜひ一度専門店などで見てみることをオススメします。

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