茶金は体色が茶褐色というとても渋い色をしている金魚です。他の金魚に比べて地味ではありますが、そのぶんとても珍しい色だといえます。今回は、茶金の特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。
茶金とは
茶金は、体色が茶褐色というとても渋い色をしている金魚です。茶金という名前がついていますが、体色としては茶色系統と黒褐色系統があります。また体の形も、琉金型とオランダ獅子頭型の二系統がいます。一般的に、目にする茶金はオランダ獅子頭型の個体がほとんどです。
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茶金の成り立ち
茶金は、丹頂や青文魚などと同じく中国から日本に輸入されてきた金魚の一つです。日本に輸入されたのは丹頂などとあまり変わらない昭和30年ごろです。茶金自体の歴史は金魚の中でも浅く中国で広く知られるようになったのは、1950年ごろで茶琉金に関しては1925年ごろに知られるようになりました。ですので、まだ100年ぐらいしか歴史としてはありません。そして、元々中国では宮中金魚として扱っていたために、一般の人達に知られるのに時間がかかったこともあります。茶金の呼び方は各国で違い例えば中国では「紫高頭・紫獅子頭」と呼ばれ、イギリスやアメリカなどでは「チョコレートオランダ」として親しまれています。
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茶金の楽しみ方
茶金の楽しみ方は、特徴的な茶褐色の体色をどのようにして美しく鑑賞するかです。そのためには、上から見る方法(上見)よりも、水槽などで横から観賞する方法(横見)のほうがオススメです。横見で鑑賞することによって、LEDなどの光により反射した美しい茶褐色による部分的な色の濃さを楽しむことができます。また、オランダ獅子頭系統の茶金に関しては、成長するにつれて頭部の肉瘤の成長を楽しむことができます。もし、上見で鑑賞する際には白い洗面器などに入れて楽しむと光の反射具合によって茶褐色の変化を違う角度から見ることができます。
混泳させる際のポイント
他の金魚などと混泳させる際に何の種類が良くて何の種類が良くないのか不安になることがあります。まず、金魚全般に言えるのは他の種類と混泳するときにこれとこれは絶対にダメであるという禁止は存在しません。ですので、飼う金魚の性格や環境などによってはダメだと言われている種類同士でも仲良く生きていることもあります。ただ、金魚同士にも相性というものはあります。相性が悪い金魚同士を入れた場合に、すぐに喧嘩をしたり、または片方の金魚だけがエサを独占してしまう可能性が高くなります。なので、あまり相性が悪い金魚同士を入れるのは避けるべきではありますが、最初に説明したとおり金魚同士に禁止は存在しませんので、どうして混泳させてみたい方は混泳させても良いのかもしれません。では、和金と相性がいい金魚と相性が悪い金魚の説明をしていきます。
相性のいい金魚
茶金と最も相性がいい金魚は、東錦(アズマニシキ)や丹頂(タンチョウ)などのオランダ型の金魚です。オランダ型の金魚は、成長するにつれて発達する頭部の肉瘤と琉金型に劣らない美しい尾ビレが特徴的なので、それぞれの品種で成長の変化を見比べてみるのもオススメです。
・東錦について
・丹頂について
・オランダ型について
相性が悪い金魚
茶金と相性が悪い金魚は、蘭鋳(ランチュウ)や江戸錦(エドニシキ)などのランチュウ型の金魚です。ランチュウ型の金魚は、泳ぎが苦手な品種が多く和蘭獅子頭と混泳させてしまうと和蘭獅子頭がランチュウ型の金魚のエサを取ってしまうことがあります。もしランチュウ型の金魚と混泳させる際には、ランチュウ型の金魚がエサを食べることが出来ているのかを気をつけるようにしてください。
・蘭鋳について
・江戸錦について
・ランチュウ型について
茶金を飼う際の注意点
茶金の、飼い方はオランダ獅子頭などとあまり変わりません。茶金は、中国から日本に輸入されてすぐの日本産の茶金は体が少し長めの琉金型が主流でしたが、現在は中国から輸入されてくるような獅子頭系統が主流になっています。琉金型だと、頭が成長するにつれて少し出るのに対して獅子頭系統は頭部の肉瘤が立派になるのが特徴的です。しかし、琉金型に比べて尾びれがやや貧弱になることが多いというデメリットがあります。金魚の品評会に出品する茶金の数が近年少なくなってきている傾向があります。その原因は、やはり金魚における茶色という色の不利さにあります。例えば、店頭に茶金と更紗の金魚が並んでいた場合に大半の人が更紗の金魚を選ばれます。理由は、更紗(赤と白)という鮮やかでわかりやすい色だからです。茶色という一般的には地味な色が特徴の茶金は非常に人気が出にくい現実があります。なので、もし専門店などで茶金を目にする機会がある場合には茶金独特の色を楽しんでみてください。