金魚の病気の中で、一番かかる確率が高い病気が白点病です。白点病は、正しい処置の仕方を知っていると直せる確率が一気に上る病気でもあります。今回は、そんな白点病の原因と対策を詳しく説明していきたいと思います。
白点病とは
白点病は、名前の通り体中に白い点ができる病気です。白点病は、金魚の病気の中でも病気の進行度や感染力が非常に高い病気の一つです。なので、金魚を飼ったことがあるのほとんどの人は、白点病のお世話になっていると思います。そして、初心者の方には最も厄介な病気です。なぜかと言うと、白点病に罹った金魚が重症になるとほぼ死んでしまうからです。そのためしっかりとした処置をする必要があります。
他の病気
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白点病の原因
白点病の原因は繊毛虫の一種である「ウオノカイセンチュウ」の寄生によって発症します。ウオノカイセンチュウは、海水魚の白点病と区別するために「イクチオフチリウス症」と呼ばれる場合もあります。ウオノカイセンチュウは6〜25℃を増殖可能水温としており、15〜18℃前後を増殖適温にしています。なので、ウオノカイセンチュウは比較的低温を好んでいる傾向であるといえます。
白点病の症状
初期症状
白点病の初期症状は、まず罹った金魚は体を小刻みに震わせたり、体を水槽の縁や水草にこすりつけるような行動を取るようになります。そして、尾びれの方から0.5〜1センチの白い点が現れてきます。それが、どんどん体の前の方に向かって白い点が増えていきます。もし、金魚が体を水槽の縁や水槽にこすった際に、金魚のウロコが剥がれて皮膚が出た場合には皮膚病などに罹る可能性があるので気をつけて観察する必要があります。
末期症状
白点病の末期になると、体中に白い点がでてきてどんどん金魚の動きが鈍くなります。そして、ウロコに寄生してしまうと呼吸困難で死んでしまいます。注意してほしいのは、発症してから死ぬまでの期間が早ければ2〜3週間しかありません。しかも、初期症状の時に正しい処置をしてあげなければ進行が止まるどころか加速することも珍しくないのでしっかり処置をしましょう。そして、残念なことに末期の時に処置を始めても治る見込みはありません。なので、初期症状の時に正しい処置をするようにしましょう。
白点病の治し方
病気の金魚を別にする
白点病は、非常に感染力が高い病気なのでまずしなければいけないのは、罹った金魚を他の金魚と別にする必要があります。ですので、まず他の入れ物(バケツや洗面器など)に現在金魚が入っている水槽の水を半分ほど移す入れ物に入れます。そして、カルキを抜いてた水を加えて病気になっている金魚を移します。もし、ほとんどの金魚が罹っている場合に移す必要はないです。
水温を上げる
白点病は、水温を28℃前後になるようにしてあげると著しく進行が遅くなります。理由は、白点病の原因菌であるウオノカイセンチュウの増殖可能水温が25℃までなのでそれ以上の水温にしてあげるとあっという間に白点病は治っていきます。ですが、水温を上げるためには熱帯魚を飼う時に使用するヒーターという器具が必要になってきます。なので、ヒーターを持っていない方は他にも治す方法はあるので、無理してする必要はありません。
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塩浴による治療
塩浴は、白点病の治療法の中でも、もっともやりやすい方法です。塩浴のやり方は、罹っている金魚が入っている入れ物の水に、水に対して0.5%の塩を入れます。正直これだけです。できれば、罹っていない金魚が入っている水槽の方にも塩浴するのをオススメします。罹っていない金魚の中にもまだ発症していないだけでいつ発症してもおかしくない金魚がいるかもしれないですし、もしその金魚が発症したら元も子もないので前もっと処置することをオススメします。
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薬浴による治療
塩浴よりももっと早く病気を治したい方や確実に治したい方は薬浴をするようにしましょう。白点病に効く専用の薬を使用して治療してしていく方法です。塩浴と薬浴を並行でやっていくことも可能です。白点病に効果がある薬は、「エルバージュエース」や「アグテン」などがあります。特に、白点病専用の薬としていいのは、「マラカイトグリーン」を含んでいる「アグテン」がおすすめです。マラカイトグリーンは、白点病にとても効果的な成分です。店などに、アグテンがなければ他の効果的な薬でも大丈夫です。
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白点病の対策
金魚を置く場所
できるだけ白点病にならないためにもまず、金魚の負担を少しでも少なくしてあげなければいけません。そのために、置く場所は「水温の変化が少ない所」に置くようにしましょう。例えば、リビングなどに置く際には夏には冷房によって、冬には暖房によって水温が急に変化する恐れがあります。水温が急に変化すると、金魚にはストレスがかかってしまいます。ストレスがかかれば免疫力が低下すると、白点病などの病気に罹る可能性が出てきますので、できるだけ冷房・暖房などの風が当たらないような場所に置くようにしましょう。
新しく金魚を入れる時
新しく金魚を購入した際に、新入りの金魚は住む環境がガラリと変わるのでとてもストレスがかかっている状況です。そういう状況は、白点病に罹りやすい状況でもあります。ですので、1週間から10日ほどバケツなど他の入れ物で様子を見てから他の金魚と飼うことをおすすめします。ですがもし、新しく金魚を購入されてすぐに他の金魚を飼おうと考えている場合には、塩浴などして病原菌の量を減少させておくことで白点病や他の病気に罹るリスクを少なくする事ができます。
白点病になりやすい時期
白点病は、年中罹る可能性がある病気ですが、特に気をつけるべき時期があります。それは、「春」と「秋」です。なぜ、この二つの時期なのかというと、白点病が罹りやすいのは、水温が15〜20℃の間の時期なので、春と秋は特に注意が必要です。そして、春と秋は水温の変化が激しい時期でもあるので、金魚の免疫力が低下する時期でもあるので、他の病気にも気をつける時期でもあります。
白点病と追星の違い
白点病は、春と秋に罹る可能性が高いと上記で書きましたが、特に春先(3月下旬〜5月上旬)には「追星」と「白点病」とを間違ってしまうことがあります。追星とは、繁殖時期にオスのみに出る体の特徴です。間違ってしまう大きな原因は、どちらも目印が白い点だということです。ですが、間違わないポイントがあります。そのポイントとは、白い点が現れる場所です。白点病の際に現れる白い点は、金魚の尾びれなどから現れてきます。それに対して、追星は金魚のエラや胸ビレなどのみに現れます。ですので、尾びれに白い点が現れたら白点病と判断し、エラや胸ビレのみに白い点が現れた場合は追星であると判断するようにしましょう。
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