金魚が病気の対策や、病気の治療薬に塩を用いることがありますがいまいちわからない方やどのようにすればいいのかが曖昧な方が多いと思います。今回は、塩浴についての説明をしていきたいと思います。
塩浴とは
塩浴は、淡水の水に塩をいれて塩分濃度を濃くしていき病原菌などを抑制させるやり方です。昔から、池や水槽などの淡水魚の治療などに広く使われているやり方です。塩浴をするメリットをいくつか挙げます。
薬との併用が可能
一つ目のメリットは、「入手が簡単でコストが安い」ことです。塩浴に使用する塩は粗塩などを用いて行います。ですが、ない場合などは料理に使用する塩でも代用が可能ですので、特別用意しなければいけないということはありません。しかも、観賞魚用の薬となると病気によって効果的な薬が違うのでちゃんと調べていかなければいけないですし、値段も千円台からと少し高めです。それに比べれば、塩は値段が数百円で済むので非常に財布にも優しいです。 二つ目のメリットは、「薬との併用が可能」だということです。もし、金魚が病気にかかっていると思い薬を買いに行きたいけれども今は、仕事が忙しくて時間があまりないという場合には、塩浴をして菌を抑制しておいて後日病気専用の薬を買いに行き、塩浴している水槽に薬をそのまま入れることが可能です。塩浴は、単に淡水が薄めの海水になっているだけなので大抵の観賞魚用の薬は海水魚にも使用できるようになっているので塩浴中でも使用することができるのです。
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塩浴の仕方について
塩分濃度について
塩浴で、一番気をつけて置かなければいけないのは塩分濃度です。塩分濃度は、「0.5%」にしておくのをおすすめします。0.5%が、どれくらいなのかは下の表に書いています。もし、もう少し入れたい方は淡水魚は「3%」の塩分濃度まで耐えれるので3%未満にしておくことができるのであれば大丈夫です。ですが、長期間入れておくのはおすすめしません。
水槽の容量と塩の投入量について
幅×奥行×高さ(mm) | 水量(L) | 投入量(g) |
450×240×300 | 30L | 150g |
600×300×360 | 60L | 300g |
750×400×450 | 120L | 600g |
900×450×450 | 160L | 800g |
1000×1000×1000 | 1000L(1t) | 5kg |
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塩浴に適した塩とは
塩浴に使用する塩は、塩であれば何を使っても構いません。ですが、一概に塩といってもいろいろな塩があります。その中で、塩浴に適している塩は「粗塩」です。粗塩がいい理由は、一つ目に水に溶けるまでに時間がかかることです。水に溶けるのが遅いことで、水中に塩分濃度が濃い所と薄い所が出来ます。それによって体調が悪い金魚が率先して塩分濃度の濃い方向に行きます。もし、自分が見過ごしていた金魚がいた場合には、それを見て気をつけて見ることが出来ます。二つ目に、一般的に料理などに使用する塩は、精製塩と呼ばれる類になります。精製塩の場合は、作る過程で塩が固まらないように炭酸マグネシウムなどが入っています。しかし、粗塩は精製していないため自然のままです。上記の項目に、書いているのですが塩浴で気をつけなければいけないのは塩分濃度です。上記の項目で書いている表の量は粗塩を使用した場合の量を表記しています。ですので、料理に使う細かい塩の場合には2~3割多く入れる必要があります。そうなると、コストパフォーマンス的には、粗塩のほうがいいです。
塩浴の仕組みについて
塩浴の仕組み
塩浴によって水中の塩分濃度が濃くなっていきます。そうすると、金魚は体の中の塩分濃度と水中の塩分濃度が違った場合に浸透圧の調整ができる体の構造になっています。そのおかげで、少々の塩分濃度になら耐えれる仕組みになっています。しかし、金魚がかかる病気を引き起こす病原菌たちには残念ながら金魚が持っている浸透圧を調整する機能を持っていません。ですので、体の中の塩分濃度よりも水中の塩分濃度が高くなってきた時に体内の水分が体の外に奪われてしまい死滅します。ですので、塩浴することで菌の量を抑制することが出来ます。
自然界の場合
元々は、自然界にいる鯉などが病気にかかった際に、上流から下流の方に下っていき海に近づいていくと自然と塩分濃度が上がってきます。そうすると、ある程度の位置で鯉は下るのをやめてじっと動かなくなります。そうしていると、自然と病気にしていた菌が減少させていき、ある程度菌が少なってくるとまた上流へとあがっていきいつも寝床にしている場所に戻り、免疫力をあげて病気を治すことをやっています。