イカリムシは、形状は細長く金魚の体にとどまり血液を吸って生きる吸血虫の一種です。イカリムシを付けたままにしておくと、金魚が弱っていき他の病気にかかる危険性があります。今回は、そんなイカリムシの症状と対策を詳しく説明していきたいと思います。
イカリムシとは
イカリムシは、棒状の形をしており色は無色から淡黄緑色をしています。先端部分からは腹面に1対の棒状の突起があり、背面からはより大きくなっており先端に二分する突起があり、それぞれが横に伸び、この部分が碇のように見えることからイカリムシという名前になっています。そして、この最大の特徴である先端の二分する突起を利用して魚の皮膚に寄生します。そして、寄生した部分が、徐々に充血していき二次的病気を引き起こす事により魚が死亡することがあります。
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イカリムシの生態
イカリムシは甲殻類のカイアシ類に属する寄生虫です。魚に寄生しているのがわかるのはメスがほとんどです。イカリムシの名前の由来にもなっている先端の碇のようなものは、胸部が細長く伸びたものである。メスは、長さが約8cmほどになり幅は0.3mmぐらいになります。イカリムシの繁殖時期は、5〜10月頃であり水温が20〜30℃の時期に繁殖します。メス一匹で卵を100〜200個ほど持ち1〜3日で孵化します。孵化した幼生は、4回脱皮して魚に寄生する体(コペポディット幼生)になります。魚に寄生しながら、更に脱皮を繰り返しながら成虫になります。イカリムシのメスの寿命は、夏であれば1.5〜2ヶ月程だが、水温が低下する冬場などであれば体に寄生したまま越冬をする場合があります。この場合は6ヶ月もの間、魚体に寄生したまま行き続けることもあります。これに対して、オスの寿命は3〜4週間程度しかありません。
イカリムシの症状
初期症状
イカリムシの初期症状は、数匹のイカリムシが体に付着します。しかしイカリムシ自体が小さいことが多いために、気づくことが難しく目に見える症状としてはイカリムシがついている箇所が白くなり少し盛り上がる程度しか出ないことも多いです。
末期症状
イカリムシの末期になると、イカリムシが繁殖して数十匹以上のイカリムシが付着します。そして、イカリムシが大量に寄生してしまうと寄生した部分の周りが粘液の大量分泌や充血部分が見受けられるようになります。そして、寄生された金魚自体は徐々に弱っていき、全く動かなくなることや食欲がなくること、そして異常に痩せていき体色が黒ずんでくる場合もあります。その後、寄生されていた部分に傷ができそこに病原菌が侵入して、尾ぐされ病や水カビ病などの二次的病気を引き起こす可能性が高くなります。
イカリムシの治し方
ピンセット等で除去する
イカリムシなどの、吸血虫はそのままにしておくと徐々に皮膚を炎症させていき二次的病気を引き起こす原因にもなるので、早めに除去する必要があります。イカリムシなどの虫は、魚を取り上げて直接虫を取り除くことができるのでピンセット等で取るのも一つの方法としていいです。ピンセット等で取る際には、金魚自体に負担があまりないように素早く取ってまた元の入れ物に戻してあげることが重要です。
病気の金魚を別にする
イカリムシは、遊泳力があるため金魚から金魚にイカリムシ自身で移動することが出来ます。ですので、早めについていることに気づいた場合には別の入れものなどに移すようにしましょう。
塩浴による治療
塩浴は、イカリムシの治療法の中でも、もっともやりやすい方法です。塩浴のやり方は、虫がついている金魚が入っている入れ物の水に、水に対して0.5%の塩を入れます。正直これだけです。できれば、虫がついていない水槽の方にも塩浴するのをオススメします。虫が見えないからと油断していると、卵があってそれが孵化してイカリムシの子供がまた猛威を振るう事があるのでしっかりと煙浴するようにしましょう。
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薬浴による治療
塩浴よりももっと早く病気を治したい方や確実に治したい方は薬浴をするようにしましょう。イカリムシに効く専用の薬を使用して治療してしていく方法です。塩浴と薬浴を並行でやっていくことも可能です。イカリムシに効果がある薬は、「リフィッシュ」や「マゾテン®液」などがあります。
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イカリムシの対策
新しく金魚を入れる時
新しく金魚を購入した際に、新しい金魚に虫がついていて今まで飼っていた金魚に虫が移動してしまうということはよくあることなので、今まで飼っている金魚と一緒に入れようと思っている方は、じっくりと虫がいないか確認していれるようにしましょう。もしいた場合には、他の入れ物にいれて、薬や塩などで消毒して虫がいなくなってから入れるようにして下さい。